筋肉のつけかた

引き締まったカラダを作る為には、筋トレやタンパク質を意識した食事が必要です。

しかし、いくら運動や食事を頑張っても、やり方を間違えてしまうと、逆効果になってしまう事もあります。

今回はカラダ作りの為に、「身になる」タンパク質の摂り方についてお伝えさせていただきます。

筋肉の「異化」「同化」とは

「筋肉の異化」とはカラダの中にエネルギーが不足していると、食べたタンパク質はエネルギーとして使われてしまう事です。

「筋肉の同化」とは筋肉が作られていく事です。

カラダに筋肉を増やすには、カラダにエネルギーが満たされている事が必要です。

運動もエネルギーが不足するとダメ✖

食事だけでなく、運動でも摂取エネルギーを超えて過剰にカロリーを消費してしまうと、脂肪だけでなく、タンパク質もエネルギーとして使用されてしまいます。

そうなると、せっかく運動しても筋肉が作られません。

筋肉強化を目的とした有酸素運動の場合はやり過ぎると筋肉も落ちてしまいます。

※脂肪が非常に多く、筋肉強化より、まずは脂肪を落とすのが目的の場合は有酸素運動を多くやった方が脂肪がエネルギーとして使用されます。

タンパク質同化抵抗性

高齢の方は若者と比べ、血液中のアミノ酸の量が同じようにあっても、筋タンパク質の合成が行われ難いといわれています。

これが「タンパク質同化抵抗性」です。

更に、年齢を重ねると・・・

・1年で1%の筋繊維量が減少

・入院して1日ベッドで寝ていれば、除脂肪体重が0.5%低下する

若い内から筋肉を意識した食事や運動により筋肉に負荷をかける事で、筋肉貯金が必要と言えます。

高齢者は体重を増やすのも大変?

一般的に体重を1キロ増やすのには、自分の必要栄養量にプラス7000kcal以上が必要とされています。

高齢者の場合は・・・

タンパク質同化抵抗性を考慮すると、8000~20000kcal以上と非常に多くのエネルギーが必要といわれています。

このプラスのエネルギーは御飯などの炭水化物ばかりを食べれば良いというわけではないので非常に大変です。

ご高齢の方でもより多くのタンパク質を摂る事により、若い方との差は少なくなります。

理想のタンパク質の摂り方

1日に必要なタンパク質は体重あたり1~1.5gです。

ご高齢の方はタンパク質同化抵抗性を考慮して1.5gに近づけた方が良いです。

タンパク質はこまめに食べる

タンパク質を「身になるもの」にするには、カラダの中のアミノ酸濃度を一定にする必要があります。

その為、一日に必要なタンパク質を1度に一気にとってしまうより、3食に分けて摂ることによって、アミノ酸濃度を一定に保つ方が、タンパク質の同化作用(筋肉を作る)には良いと考えられます。

例えば1日60gのタンパク質を食べる場合

朝食をほとんど食べなかったり、夕食で一気に食べてしまうのではなく、一定量をバランスよく食べていただいた方が、タンパク質合成(筋肉強化)が効率よく行われます。

カギになるのはBCAA

筋肉をつけていく為には、「エネルギーが満たされている事」「タンパク質をしっかり摂る」必要がありますが、もう一つ「分岐鎖アミノ酸」も重要です。

分岐鎖アミノ酸(BCAA)

分岐鎖アミノ酸はスポーツドリンクにも含まれている物もあるので、ご存じの方も多いかと思います。

分岐鎖アミノ酸はカラダの中で作れない必須アミノ酸でカラダ作りの為に大変重要な役割をします。

分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)の効果

・タンパク質同化の促進

タンパク質異化の抑制

中でも「ロイシン」は中心的役割をする重要なアミノ酸と言われています。

ロイシンが多い食材

魚類

食品タンパク質(g)ロイシン(mg)
カツオ
80g
201440
秋刀魚
80g
14.51440

80g
16.11360
まぐろ赤身
80g
17.31280

80g
16.51280
アジ
80g
15.71200
イワシ
80g
15.41200
海老
80g
17.51040

おススメは鮭です。

DSC_0813

鮭はロイシンだけでなく、ビタミンDも豊富に含まれている為、カルシウムと相まって骨に良く、特にご高齢の方にもおススメです。

マグロも調理いらずで良質なタンパク質、ロイシンを摂る事が出来るのでこちらもおススメです。

肉類

 食品 タンパク質(g) ロイシン(mg)
牛もも
100g
19.61600
牛肩ロース
100g
17.91400
牛ひき
100g
17.11300
牛バラ
100g
14.4990
豚もも
100g
19.51700
豚肩ロース
100g
17.71600
豚ひき
100g
17.71400
豚バラ
100g
13.41100
鶏ササミ
100g
23.91900
鶏むね
100g
23.31800
鶏もも
100g
191500
鶏ひき
100g
17.51300

鶏ムネ肉がおススメです。

肉類は基本的にロイシンが多く含まれていますが、中でも多いのは「鶏ムネ肉」です。

また、「鶏ササミ」は脂肪も少なく、ロイシンも非常に多いので、習慣的に食べられる方はこちらがおススメです。

豚肉もビタミン類豊富で総合的にもおススメです。

豆類、乳製品、卵

  食品  タンパク質(g) ロイシン(mg)
ひきわり納豆
50g
8.3700
納豆
50g
8.3650
牛乳
200cc
6.6640

50g
6.2550
木綿豆腐
100g
6.6560
絹ごし豆腐
100g
4.9430
プロセスチーズ
1個18g
3.7414
ヨーグルト無糖
100g
3.6350

肉や魚に比べれば、タンパク質、ロイシンの量は控えめになりますが、一日を通してアミノ酸濃度を維持するには、牛乳やヨーグルト、チーズなどは朝食時、或いは昼、夕食時に補助的に摂る事も効果的です。

ロイシン摂るタイミング

他の事にも言える事ですが、タンパク質やロイシンについて、食事やサプリを使うなら・・・

 ⇒ 運動直後

 ⇒ 運動前

 ⇒ 運動後3時間後

カラダへの吸収を考えれば、運動直後にしっかり摂るのがおススメです。

まとめ

今回は「身になる筋肉」をつける為に必要な事についてお伝えさせていただきました。

今回のまとめ

◎カラダにしっかりエネルギーを満たしておく。

◎食事(タンパク質)はこまめに食べる。

◎分岐鎖アミノ酸、特にロイシンはカラダ作りには重要。

以上の事を意識して食事をする事がタンパク質を意識した食事の基本となります。

適切な食習慣の改善と習慣を維持する事で、理想のカラダを維持する事が出来ると思います。

参考にしていただけると幸いです。

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