食物繊維は日々のお通じに働くだけでなく、カラダにとって様々な良い作用があります。
食物繊維は様々な食材に含まれますが、多く含まれていると思われている食材でも、実際には少なかったりします。
これを読んでいただければ、食材に含まれる食物繊維の実際の所を理解する事ができます。
食物繊維とは
食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に大別されます。
水溶性食物繊維
水に溶け、食品の水分を抱き込んで、ゲル化する特徴があります。
食物繊維を含む食材でトロっとした感じはこの為です。
コレステロール値を低下させ、糖質の吸収を抑える働きもあります。
不溶性食物繊維
水に溶けず、水分を吸収し膨らむ特徴があります。
不溶性食物繊維は、お腹の中で排便をきたしてくれる効果があります。
デメリットもある
食物繊維を摂りすぎてしまうと、「カルシウムやミネラルを排泄しやすくなる」などのデメリットもありますので、カラダに良いからといって摂りすぎはダメです。
また、便秘中に不溶性食物繊維を大量に摂ってしまうと、便のかさが増してしまい、かえって悪化してしまう事もあります。
食物繊維どれだけ摂れてる?
残念ながら、食物繊維の摂取量は、男女共に10歳以上の年齢で目標量に達していません。
摂取量:平成28年国民健康・栄養調査
目標量:日本人の食事摂取基準2020
大体の栄養は普段しっかり食事をしていれば、足りなくなるという事は少ない所、食物繊維は全体的に不足している状況があります。
その為、食材選びから、意識的に食物繊維を摂る様に心がけると良いと思います。
100g表記に注意
これはどの成分にも言える事ですが、栄養表示の多くは、100gあたりの数値で表されているので、実際に食べてカラダに入る量と表記がかけ離れている場合があります。
【事例】
・きな粉100g=食物繊維18.1g
100gのきな粉を1日で食べられる方はいません。
・納豆100g=食物繊維5.9g
100gの納豆はだいたい2パック程度なので、これは食べられる。
数字上、多く含まれている様に見えても、その量を実際に食べられなければ意味がありません。
現実的に食べられる量で、そこにどれだけ含まれているかが重要です。
食物繊維が多い食材
食物繊維を多く含む食材は複数ありますが、ここでご紹介するのは、実用性がある様に以下の条件で選定しご紹介します。
・食物繊維を多く含み、積極的に摂りやすい食材。
・食物繊維の量は食材100gではなく、1人1食で食べられる量。
穀類(主食)
食材 | ① 水溶性 食物繊維 | ② 不溶性 食物繊維 | 合計 (①+②) |
御飯 150g | – | 0.5g | 0.5g |
大麦 50g | 6g | 3.6g | 9.6g |
食パン (6枚切) 2枚 | 0.5g | 2.3g | 2.8g |
うどん (ゆで) 250g | 0.5g | 1.5g | 2g |
そば (ゆで) 250g | 1.3g | 2.5g | 3.8g |
中華麺 (ゆで) 250g | 1.3g | 2g | 3.3g |
スパゲティ (ゆで) 250g | 1.3g | 3g | 4.3g |
食物繊維が意外に多いのが「スパゲティ」です。
グラムあたりのカロリーでは御飯より低カロリーでもある点も良いです。
ただ、毎日食べるとなると、日本人としては御飯をおススメしたい所ですが、御飯は残念ながら、食物繊維が非常に少ないです。
御飯+大麦=◎
御飯はそのままでは食物繊維が少ないので、大麦を加えて炊くのがおススメです。
大麦は水溶性食物繊維を多く含んでいる為、御飯を炊くときに、一緒に入れて炊けば、食物繊維だけでなく、糖質を抑えられる事もできます。
キノコ
食材 | ① 水溶性 食物繊維 | ② 不溶性 食物繊維 | 合計 (①+②) |
椎茸 50g | 0.2g | 1.9g | 2.1g |
しめじ 50g | 0.2g | 0.8g | 1g |
えのき 50g | 0.2g | 1.8g | 2g |
エリンギ 50g | 0.1g | 1.6g | 1.7g |
なめこ 50g | 0.5g | 1.2g | 1.7g |
マイタケ 50g | 0.2g | 1.6g | 1.8g |
キノコ類は軒並み食物繊維を多く含んでいます。
ポイントとしては晴れた日に3時間程度外で干すとビタミンDも増えるのでおススメです。
果物
食材 | ① 水溶性 食物繊維 | ② 不溶性 食物繊維 | 合計 (①+②) |
バナナ (1本) 120g | 0.1g | 1.2g | 1.3g |
リンゴ (1個) 300g | 1.2g | 3g | 4.2g |
柿 (1個) 140g | 0.3g | 2g | 2.2g |
干し柿 (1個) 50g | 0.7g | 6.4g | 7g |
アボガド (1個) 120g | 2g | 4.3g | 6.4g |
干しプルーン (1個) 10g | 0.3g | 0.4g | 0.7g |
果物では、リンゴが水溶性食物繊維も含んでいる為、おススメです。
果物に分類されますが、アボガドも非常に多くの食物繊維を含んでいます。アボガドは料理でも使用できる為、比較的多くの量を食べられるのでおススメです。
プルーンについて
プルーンは100g表記の見掛け上、多くの食物繊維を含むように思えますが、干したプルーンは1個10g程度しかない為、実際には日々そんなに多くのプルーンを食べる事は困難なので、表記の食物繊維は見込めません。
因みにプルーンは鉄分を含む事でも有名ですが、1個10gだと仮定して鉄分は0.1gなので、これをメインで考えて鉄分を補給するのも難しい所です。
種実類/豆類/海藻類
食材 | ① 水溶性 食物繊維 | ② 不溶性 食物繊維 | 合計 (①+②) |
炒りごま 10g | 0.3g | 1g | 1.3g |
栗1個 20g | 0.1g | 1.3g | 1.3g |
きな粉 10g | 0.3g | 1.5g | 1.8g |
納豆 50g | 1.2g | 2.2g | 3.4g |
乾燥ワカメ 5g | – | – | 1.5g |
乾燥ひじき 5g | – | – | 2.6g |
ごま、きな粉について
食物繊維が豊富なので有名な、「ゴマ」「きな粉」ですが、こちらも100gあたりで表示すると、非常に高い値になりますが、実際に食べるのは1食10g程度だと仮定すると少なくなります。
おススメ
納豆は水溶性食物繊維、不溶性食物繊維、両方をバランスよく含み、良質なタンパク質でもある為、非常におススメです。
因みに
海藻類も豊富な食物繊維を含んでいますが、栄養計算をする際、海藻類は成分分析の際に水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の分別が困難である為、総量のみを表記しています。
野菜類
◎食材 | ① 水溶性 食物繊維 | ② 不溶性 食物繊維 | 合計(①+②) |
モロヘイヤ (ゆで) 50g | 0.4g | 1.4g | 1.8g |
ほうれん草 (ゆで) 50g | 0.3g | 1.5g | 1.8g |
南瓜 50g | 0.5g | 1.3g | 1.8g |
ごぼう 50g | 1.2g | 1.7g | 2.9g |
ブロッコリー 50g | 0.4g | 1.9g | 2.2g |
オクラ 50g | 0.8g | 1.8g | 2.6g |
野菜類は比較的どれも多くの食物繊維を含む事が多く、日々、意識的に野菜を食べる様に心がけると、自然と食物繊維を多く摂る事が出来ます。
イモ類
食材 | ① 水溶性 食物繊維 | ② 不溶性 食物繊維 | 合計(①+②) |
さつまいも 50g | 0.5g | 1.3g | 1.8g |
干し芋 50g | 1.2g | 1.8g | 3g |
里芋 50g | 0.4g | 0.8g | 1.2g |
ジャガイモ 50g | 0.3g | 0.4g | 0.7g |
イモ類は食物繊維が豊富ですが、中でも多いのが「さつまいも」です。
最近ではスーパーでも、安納芋、紅はるか、シルクスイートなど、熱々の焼き芋が食べられて秋の楽しみでもあります。
おススメ「サンファイバー」
食事から自然に食物繊維をしっかり摂れる事は理想ですが、食生活を見直してみて、継続して不足していると思ったら、手軽に摂れる食物繊維もあります。
サンファイバーはインド・パキスタン地方で栽培されるグァー豆からつくられる、水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維はお通じに良い働きがあるだけでなく、コレステロール値を下げ、糖質の吸収を抑えてくれるので、非常におススメです。
サンファイバーは水分や食材中にさっと溶け、味を悪くさせないので、毎日使いやすい商品です。
「大袋の1kg」と「分包6g×30」があります。
大袋にはスプーンが付属し、大盛1杯で5g、分包も1袋で5gの食物繊維が摂れます。
水に溶かして飲んでも良いのですが、この様にヨーグルトに混ぜても味を劣化させません。
ご自身の食生活を見直し、食物繊維が足らない、便秘で困っている方は水溶性食物繊維のサンファイバーをお試しいただくことをおススメします。
まとめ
今回は食物繊維についてお伝えさせていただきました。
食物繊維はカラダの調子を整える重要な成分です。
食生活を振り返ってみる際、食物繊維もどれだけ摂れているか一度確認していただくのも良いと思います。
参考にしていただければ幸いです。
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